生物環境調節
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根域制限栽培のブドウ‘巨峰’の樹体生長と果実発育に及ぼす土壌水分の影響
今井 俊治藤原 多見夫田中 茂穂岡本 五郎
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1991 年 29 巻 3 号 p. 133-140

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抄録
根域制限下のブドウ樹に対する好適な水分管理法を知るために, ベッドまたはコンテナ植えの‘巨峰’を生育期間中または果実発育段階ごとにpF1.5またはpF2.2でかん水し, 樹体の生育, 結実および果実の発育を比較した.
1.発芽期からpF2.2かん水を続けると, pF1.5かん水区に比べて新梢や副梢の伸長量が少なく, 果実着色期における新梢当りの葉面積は約20%少なかった.しかし, 新根の生育ははるかに活発で, 硬核期に最大となり, 以後は急速に褐変した.
2.着粒率および有核果率には区による差はなく, いずれの区でも1果房当り約20粒の有核果が着生し, 無核果は1~2粒程度であった.
3.幼果の肥大はpF1.5かん水区のほうが優れたが, 硬核期および成熟期の肥大はpF2.2かん水区のほうが優れた, 果皮の着色, 果汁の可溶性固形物含量もpF2.2かん水区のほうが優れた.
4.発芽期から結実期までpF2.2でかん水し, 幼果期はpF1.5でかん水し, 着色期から再びpF2.2かん水に戻すと, 果粒の肥大はそれほど劣ることなく, 可溶性固形物含量も高く, 着色の良い果実が生産された.
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© 日本生物環境工学会
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