本研究では,廃棄物発生要因を定量的に把握して使用済み耐久消費財の発生抑制対策を講じる際の知見とするため,使用済み電気・電子製品の発生要因の解析を行った。まず,使用済み電気・電子製品の発生要因の分解を行い,使用済み台数の変化量を,当該年度間の廃棄行動の変化,過去の廃棄行動の変化,過去の買増台数の変化を示す3つの要因に分解した。さらに,過去の買増台数変化による変化量を,二人以上世帯と単身世帯の過去の世帯数変化および世帯あたり保有台数変化の4つの要因に分解した。例としてCRTテレビと冷蔵庫について解析を行い,1995年度から2004年度の間で,使用済みCRTテレビは当該年度間の廃棄行動変化を主な要因として510万台減少,使用済み冷蔵庫は当該年度間の廃棄行動変化と過去の廃棄行動変化の影響によって140万台増加していることがわかった。