使用済み製品の計画的なリサイクル・適正処分,既存の物質ストックの有効活用の促進のため,各種製品の使用済み量やストック量推計の重要性が高まっている。使用済み・ストック量推計には製品の使用年数分布の情報が不可欠であり,特に日本においてはその調査・推定事例が多数報告されている。しかし,その定義や種類は様々であり,情報が整理されていないことから,不適切な値を用いた推計等が行われることもありうる。 そこで本研究では,耐久消費財,産業機械類,建築物や土木構造物などの使用年数に関する定義,分布の種類,推定方法について整理を行い,それぞれの特徴を明らかにした。その上で,使用済み・ストック量推計の基礎情報とすべく,各種製品の使用年数分布に関する既存情報を収集し,推定方法,定義,分布の種類などを整理してデータベースを構築した。