2019 年 50 巻 1 号 p. 27-31
糖尿病性神経障害の進行による足の変形や知覚の低下,また血行障害により足に潰瘍を発生するリスクが高い。米国では糖尿病患者の25%が生涯に足潰瘍を形成する1)。また年間2%の糖尿病患者が足潰瘍を形成し,その15%以上が下肢切断に移行する2)と報告されている。
糖尿病足潰瘍の予防のために,看護師主体で予防的フットケア外来を行っている施設は増加している。しかし潰瘍を発生している患者も多いため,予防だけではなく病態を理解し,足病変に至った要因をアセスメントし早期発見・早期治癒・再発予防に向けて,患者のセルフケア状況,生活状況を考えた患者指導が必要である。今回外来と治療・指導の実際について述べる。