日本内科学会雑誌
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糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)のクリーゼを呈した褐色細胞腫の1例
橋田 啓城 忠文風谷 幸男阿部 充伯末次 正治浜田 範子日浅 豪大村 昌人
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1996 年 85 巻 11 号 p. 1928-1930

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抄録
症例は75歳,女性.糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)のため入院した.高血圧は認めず,陳旧性心筋梗塞様の心電図,心エコー所見を認めた.右副腎腫瘍を認め,褐色細胞腫と診断した.摘出術後に高血糖は消失し,心電図,心エコー所見も正常化し,カテコールアミン心筋症によるものと考えられた.本例はDKAのクリーゼを呈し,カテコールアミン心筋症のため経過中に高血圧を認めなかったまれな例と考えられた.
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