コンピュータ支援画像診断学会論文誌
Online ISSN : 1347-9245
ISSN-L : 1347-9245
11 巻, 1 号
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  • 川尻 傑, 水野 慎士, 滝沢 穂高, 山本  眞司, 梅田 諭, 松本 徹, 飯沼 武, 舘野 之男
    2007 年 11 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/10/10
    ジャーナル フリー
    異常陰影の検出精度を向上させるため,肺がんコンピュータ診断支援(CAD)システムに導入した前処理について,候補検出に有効なパラメータを評価するとともに,疑似陰影の検出性能を調べた.我々の開発している肺がんCADは,異常陰影の検出精度を向上させ,施設によって異なる画像特性を補正するため,画像前処理を導入している.前処理はノイズ除去(メディアンフィルタ)とコントラスト強調(トップハットフィルタ)で構成される.特に,後者は背景成分の除去と孤立性陰影の強調のため行う.しかし,我々のCADで使われている前処理のパラメータは,経験的に決めたものである.過去の実験から,メディアンフィルタ,トップハットフィルタの順で前処理を実行するのが効果的であることなどが示唆されたが,検証は不十分であった.以上をより詳細に調べ,候補検出に最適な前処理パラメータを定量的に評価するため,疑似陰影の検出性能を調べた.その結果,疑似陰影の種類に対し適切なサイズのフィルタによる前処理を導入したことで,疑似陰影の検出性能は向上することがわかった.
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