日本画像学会誌
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38 巻, 2 号
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論文
  • 正道寺 勉, 飯嶋 規男, 北久保 茂, 星野 坦之
    1999 年 38 巻 2 号 p. 88-96
    発行日: 1999年
    公開日: 2006/06/16
    ジャーナル フリー
    非可逆符号化に属するJPEGベースライン圧縮復号化アルゴリズムは, 人間の視覚特性に基づいた圧縮を行っているため, 復号化画像には比較的目障りでない高い空間周波数成分のノイズが加わることが知られている. それゆえ, 復号化画像の画質を改善するために, ローパスフィルタ (低域通過処理フィルタ) などを用いることが多いが, 一般にシャープネスに欠ける画像になることもよく知られている. JPEGアルゴリズムを用いて高圧縮率符号化を行った場合, 復号化画像に生じる偽輪郭領域は, 我々人間にとって非常に目障りに感じるため, 本論文では, 偽輪郭領域を目立たなくするための処理として偽輪郭領域を抽出し, その領域に対してスムージング処理を施す手法を提案する. 幾つかの実験によって, 本手法の有効性を確認することができた.
  • 門永 雅史
    1999 年 38 巻 2 号 p. 97-102
    発行日: 1999年
    公開日: 2006/06/16
    ジャーナル フリー
    帯電ローラの放電現象や帯電特性を明らかにする目的で, 2次元帯電ローラシミュレーションプログラムを開発した. ポアソン方程式とオームの法則を一般座標上で差分法を用いて解き, 電位分布を計算する. パッシェンの法則から放電によって感光体へ移動する電荷を算出することで, 感光体帯電電位を求める. 計算結果は, 理論解析結果や実験結果とよい一致を示し, 従来の一次元モデルよりも精度のよい解析が可能となった. またDCバイアスのみを印加した低抵抗ローラでは, 放電はニップ入口のみで発生するのに対し, 中抵抗ローラでは入口側だけでなく, 出口側でも放電が発生していることが判明した.
  • 井出 収, 栗本 雅之
    1999 年 38 巻 2 号 p. 103-113
    発行日: 1999年
    公開日: 2006/06/16
    ジャーナル フリー
    一般的に電子写真では, 光沢の低い普通紙を使って, その上にトナーを嵩高く現像するために, 印刷と異なる固有の画像表面構造をもつ. 色再現の観点から高光沢像を与えるカラートナーを用いた場合, 背景部とトナー像部の光沢に大きな差を生ずる. さらに, トナーの分布には同様の光沢の分布を伴うため, トナー像が乱れると濃度ゆらぎに加えて光沢の変動をも引き起こして, 粒状を大きく悪化させる. そこで, 画像上に均一な透明トナー層を現像することで, 電子写真画像の表面構造を改質して高画質化することを試みた. この結果, 印刷と同様に, 低ノイズで, 画像濃度に依存しない均一光沢をもつ高画質な画像が得られた. SEMなどによる画像構造の観察, 測色的ドットゲイン解析および偏光を使った光沢変動の解析によってノイズ低減のメカニズムを調べた. 予想していた表面平滑化による光沢変動の抑制効果に, 定着過程でのトナー像乱れの軽減という予想外の効果も加わり, 大幅にノイズを減らすことができた.
Imaging Today
『ディジタルペーパーへのアプローチ』
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