我々は,マイクロカプセル型電気泳動材料(MEP)とLTPS-TFT回路転写技術であるSUFTLA
TMを組み合わせることにより,フレキシブル電気泳動ディスプレイ(EPD)方式電子ペーパーを実現すべく研究開発を進めている.MEPは,印刷物に近い表示特性を有する上にフレキシブル化が容易であり,電子ペーパーへの利用に適している.しかしその一方で,応答が遅く閾値特性を持たないことから駆動のためにはアクティブマトリクス(AM)を必要とする.我々は,高精細表示パネルを実現するために,a-Si TFTと比較して圧倒的に高い性能を有するLTPS-TFTを選択し,さらにTFT回路をフィルム基板上に転写形成するための技術であるSUFTLA
TMを独自に開発した.転写手法は,フィルム基板上へTFTを直接形成する手法と比較して,LTPS本来の性能を引き出す上で大きな優位性がある.SUFTLAで作製したフィルムTFT基板と,EInk社のMEPシート(E Ink Imaging Film
TM)を張り合わせることにより,7.1インチQXGA(397ppi)フレキシブルAM-EPDパネルを開発し,曲げた状態での動作を確認した.
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