低温定着への応用を目指す電子写真システムの一部として,マイクロカプセルトナーの評価を行う.測定方法として,EAトナーとカプセルトナーを比較しながら評価を行った.測定内容としてはすべてのサンプルトナーに対してDSCとTGAの測定を行う.そして,幾つかのレオロジー特性を評価するため,サンプルトナーに対して流動特性を評価する.特に,測定温度やメラミン膜の影響について検討した.また,流動性についても評価を行った.
トナー同士の凝集が起らないように粒子表面をマイクロカプセル化することは有効であると判断される.周波数及び歪み依存性の測定において,メラミン膜の存在はトナーに弾性的な性質を付与するので,カプセルトナーの方がEAトナーより高い弾性率や損失正接の数値を示した.更に,流動性の結果においてもカプセルトナーは良い結果を示した.
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