商用デジタルカメラによる画像には近赤外域の光が含まれるため,この近赤外画像を植物緑葉の活性度推定に用いる試みが行われてきた.しかし,不可視の近赤外光が取得画像の可視光赤に影響を及ぼすなら,植生指数の算出に問題が生じる.そのため,近赤外光源画像を分析して,色度図上での分布を調べた結果,近赤外光源はxy色度図の紫色領域に現れることを確認した.
可視光をほぼ遮断する赤外レンズフィルタを使用して取得の近赤外画像と可視光赤の画像の画素値を組み合わせて,正規化差分植生指数 (NDVI) の分布を表す画像を作成し,分光放射輝度計による分光反射率測定値から算出のNDVIと比較した結果,両者は,0.96の高い相関を示した.
商用デジタルカメラによる近赤外画像と可視光赤色域の画像間の演算で植物の葉の活性度把握に有用なNDVI分布画像を作成でき,植物緑葉の活性度の推定に利用可能となるので,環境状況把握等に有用と考えられる.
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