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50 巻, 11 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
  • ─海外での特許訴訟に強い明細書作成をめざして
    倉増 一
    2008 年 50 巻 11 号 p. 727-737
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/02/01
    ジャーナル フリー
    特許翻訳の現状と将来の展望を日英翻訳に力点を置いて述べる。特許明細書は法律文書と技術文書の2つの性格を持っている。企業の活発な特許推進政策により,日本から海外への出願の増加とともに特許翻訳の需要も増大しているが,一方で質の高い翻訳者の数が不足しているために翻訳品質の低下を招いている。翻訳は,原文理解力,技術理解力,語学力,調査能力,法律的知識が一体となった高度に知的な作業であり,このいずれが欠けてもよい翻訳はできない。翻訳事例を通じて強い権利をとるための具体策を提案する。また,翻訳品質向上のための解決策についても提案する。
  • ~味の素株式会社での取り組み例~
    下川 公子
    2008 年 50 巻 11 号 p. 738-744
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/02/01
    ジャーナル フリー
    特許・文献調査検索システムは,従来は専門家向けのものだけであったが,インターネット環境が整備された現在では,使い勝手のよいエンドユーザー向けのシステムが多く提供されている。だが,研究者に的確に使ってもらうためには調査・情報の担当者が教育をしていく必要がある。味の素株式会社知的財産部調査担当として,3年前に,図書館ほかの情報担当と連携をとりながら研究者向け講習会を立ち上げ,運営を始めた。その具体的な方法と課題・解決策を紹介する。
  • 時実 象一, 和田 光俊
    2008 年 50 巻 11 号 p. 745-751
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/02/01
    ジャーナル フリー
    電子ジャーナルの普及,Google Scholarの出現などの環境変化に対し,世界の二次情報データベースは変革を迫られている。付加価値の高いコンテンツを提供するCASやWeb of Scienceは従来路線をさらに強化する方向である。Web of Scienceを追うScopusは,研究者個人の評価に力を入れており,Citation Tracker, Author Identifierやh-indexを導入している。他のデータベースも付加価値を高めようとしており,Inspecは各種索引に力を入れ,CSA Illuminaは論文中の図表の索引を始めた。電子ジャーナル系では,雑誌取次業者Swetsは図書館に密着したデータベース提供に力を入れている。さらに学会出版社独自のScitopia検索サービスも試みられている。
  • 後藤 敏行
    2008 年 50 巻 11 号 p. 752-764
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/02/01
    ジャーナル フリー
    デジタル保存を担うリポジトリ(デジタルリポジトリ)の認証基準,およびデジタル保存の国際プロジェクトの動向を紹介,分析した。RLG・NARA合同タスクフォースはデジタルリポジトリの認証基準を2007年に刊行した。欧米の他のプロジェクトでも認証基準策定の動きが続いている。欧米の認証基準を参考にする場合,法律等のわが国固有の事情に留意が必要である。また,デジタル保存に関する動向として,複数国の機関が参加した国際レベルの取り組みが注目される。主なものにCASPAR,DPE,PLANETS,Alliance for Permanent Accessがある。従来の一国内でのプロジェクトが到達できなかった知見にどれだけ迫れるかが注目される。
  • 松坂 敦子, 渋谷 綾子, 早川 千鶴, 三村 沙矢香, 成田 俊行
    2008 年 50 巻 11 号 p. 765-773
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/02/01
    ジャーナル フリー
    学術雑誌,紀要類における表紙のレイアウトなどのフォーマットが,学術刊行物として当然にクリアされるべき要件を必ずしも満たしていない現状を報告する。SISTをベースに著者グループ内の討論で具体的ポイントをチェックする調査シートを策定し,個々の逐次刊行物について評価した。評価対象は看護分野の雑誌を中心に商業出版社の発行する専門誌20誌,学会誌10誌,および大学,病院等の紀要類20誌である。評価点自体やその比較が目的ではなく,個々の雑誌の改善を要する事項を具体的に示すとともに,それらを例として必ずしも出版の専門家ではない学術雑誌編集者にも分かりやすいフォーマット改善の指針を示すことを目指した。多くの雑誌,紀要類が貴重な学術情報源でありながらテクニカルな問題で価値を半減させている現状に対する改善提案である。
視点
情報論議 根掘り葉掘り
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エラータ
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