情報知識学会誌
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29 巻, 2 号
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  • 2019 年 29 巻 2 号 p. 103-104
    発行日: 2019/05/25
    公開日: 2019/06/28
    ジャーナル フリー
  • 沢登 千恵子, 深澤 克朗
    2019 年 29 巻 2 号 p. 105-110
    発行日: 2019/05/25
    公開日: 2019/06/28
    ジャーナル フリー

     本稿は,勅撰和歌集のデータベースシステムを構築した経緯とそのデータベース機能についての説明とその機能を用いた若干の計測・分析の報告である. 筆者らは25回・26回情報知識学会年次大会における報告で,勅撰和歌集への機械学習アプローチを行った.その際に,特に,十三代集と呼ばれる後期の勅撰和歌集でのデータを作成する際には大変苦労をした.今後も勅撰和歌集への研究を続けていくために,データ作成への容易性を実現するためのデータベースシステムを構築するものである.

  • 河瀬 彰宏
    2019 年 29 巻 2 号 p. 111-115
    発行日: 2019/05/25
    公開日: 2019/06/28
    ジャーナル フリー

     本研究では日本民謡の旋律と日本語の音韻の関係解明に向けて,言語研究に用いられているnPVI を日本民謡のリズム分析に適用した.nPVI は拍節の跳躍具合を定量化する指標であり,近年は西洋音楽史におけるリズムの比較分析に用いられている.本研究では日本各地の民謡に対してnPVI 値を比較することで,その跳躍の差異を明らかにした.

  • 西澤 正己, 孫 媛
    2019 年 29 巻 2 号 p. 116-122
    発行日: 2019/05/25
    公開日: 2019/06/28
    ジャーナル フリー

    我々はこれまで大学に関連したプレスリリースを調査しており、それが近年大幅に増加し、それに対応して新聞への掲載も増加している事も分かってきた。また、これまでの調査で、新聞への掲載率がプレスリリースの原論文の掲載誌や分野に依存していることも分かってきている。ここではプレスリリースが新聞報道される場合の外部要因として、発表の月、曜日依存性、号外等の重大ニュースの影響について、定量的分析、考察を行う。

  • 久永 忠範, 渕田 孝康
    2019 年 29 巻 2 号 p. 123-128
    発行日: 2019/05/25
    公開日: 2019/06/28
    ジャーナル フリー

     近年,多くの行政・団体がオープンデータの公開,活用に取り組んでいるが政府の推進する「機械判読可能で人手を多くかけずにデータの2次利用が可能である」というデータ活用までには至っていない.政府は,2012年の「電子行政オープンデータ戦略」策定や2014年にデータカタログサイト「DATA.GO.JP」[1] 運用を行いオープンデータの推進をしてきている.地方自治体のオープンデータは,データ形式・フォーマットの違いにより開示されても積極的な利活用まで至っていないのが現状である.当研究では,地方自治体のオープンデータの可能性を探るために開示されているCSVデータの項目名,項目値をベクトル化することによりデータの類似度を測る述語ベクトル法を提案する.またその述語ベクトル法を用いて,各データ間の連携可能性について調査した.

  • 松下 彩華, 松村 敦, 宇陀 則彦
    2019 年 29 巻 2 号 p. 129-134
    発行日: 2019/05/25
    公開日: 2019/06/28
    ジャーナル フリー

     インターネットの普及により、図書館の役割は相対的に低下し、新しい図書館像の模索が始まった。新しい図書館を構築するためには、既存の手法を図書館経営に応用することが有効であるとの考えから、マーケティングやブランディングに力をいれる図書館が増えてきた。そこで、本研究では、ブランド戦略に焦点をあて、図書館に適したモデルについて考察することを目的とする。本研究の手法は以下のとおりである。まず、基準となるブランディングモデルを選択し、そのモデルを基準に、ブランディングを実施したと表明している図書館と、ブランディングを実施したとは表明していないが、先進的な試みを行ったと評判の図書館を調査する。得られた結果をもとに、2つの図書館を分析し、選択したブランディングモデルが図書館のブランディングモデルとしてふさわしいかを考察する。

  • 古川 雅子, 尾城 孝一, 常川 真央, 西薗 由依, 天野 絵里子, 山地 一禎
    2019 年 29 巻 2 号 p. 135-142
    発行日: 2019/05/25
    公開日: 2019/06/28
    ジャーナル フリー

     研究データ管理の必要性が高まる一方で,研究データ管理支援を担うデータライブラリアンの定義や職務は定まっていない。本研究では,学術機関において研究データ管理支援業務の中心を担う人材(あるいは職域)をデータライブラリアンと定義し,文献調査に基づいてその職務について考察を行い,データライブラリアンに求められる一般的なスキル一覧を提示し,学術機関における研究データ管理支援の組織モデルと,既存の研究支援職種との関係について考察する。

  • 斎藤 陽子
    2019 年 29 巻 2 号 p. 143-146
    発行日: 2019/05/25
    公開日: 2019/06/28
    ジャーナル フリー

     理科授業の目的にあった科学絵本の選択を支援するような,件名標目付与の方法について知見を得ることを目的とし,米国の小学校の授業で使用されている英語の科学絵本,及び日本の科学絵本を分析対象として,LC,NDL,TRCにおける件名の付与状況を調査し,質的分析を行った.LCCでは,フィクションや伝記にも科学概念を表す件名が付与され,科学概念の付与のあり方も理科学習に適した図書の選択への配慮がなされていること,科学の探究活動に伴う感情も件名付与の対象としていることなどが明らかになった.

  • ピネダ ジュアン セザール, 山中 俊之
    2019 年 29 巻 2 号 p. 147-152
    発行日: 2019/05/25
    公開日: 2019/06/28
    ジャーナル フリー

    フィリピンにおけるディプレッションは大きな問題であり、2000年から2012年にかけて2000人が自殺した。多くは15歳から29歳である。これらの数字は過小評価の可能性もある。多くの研究では教育が効果的な手段であるとされている。そのためディプレッションを防ぐためにフィリピンの労働者のメンタルヘルス対応力や意識、援助を促すアプリを開発した。このアプリは、ユーザーのディプレッション、モチベーション、共感、自己肯定感について理解するための情報を提供する。これらを活用してもらったところ、59%が満足した。これら肯定的な反応はメンタルヘルスの潜在的な可能性を示唆している。

  • 村本 尚生, 于 海涛
    2019 年 29 巻 2 号 p. 153-158
    発行日: 2019/05/25
    公開日: 2019/06/28
    ジャーナル フリー

     画像キャプション生成技術により,画像の内容を説明する文を自動的に生成することが可能となった.この技術は近年注目を集めている.しかし,この技術には未だに多くの課題が残っている.本研究では,画像に関連する重要かつ有益な単語(ヒントワード) を活用し,高品質な画像キャプションを生成する手法を提案する.また,提案された画像キャプション生成手法の有用性を検証するために,有益なヒントワードを選択するためのいくつかの方法を提案し,ベンチマークデータセットで一連の実験を行う.実験結果は次のことを証明している.(1) 提案されたアプローチはより情報量豊富な画像キャプションを生成可能であり,ベースライン手法より性能が優れている.(2) ヒントワードの数と品詞情報はヒントワードを選択するための重要な指標である.

  • モボイェ ジセラ, 山中 俊之
    2019 年 29 巻 2 号 p. 159-163
    発行日: 2019/05/25
    公開日: 2019/06/28
    ジャーナル フリー

    女性の主要ポジションや意思決定における参画は男性に比べ遅れている。女性は政府、議会、司法、エグゼクティブにおいて十分な席を持っていない。オンラインコミュニティであるWanawake Tujijenge によって、女性の政治的ネットワークの仕組みを作った。コミュニケーションを取り、議論し、知識を共有して、リーダーシップスキルを習得して、意識を高める。この仕組みはタンザニアのユーザーに活用されて75%の満足度を得ることができた。

  • Renlou WENG, Masao TAKAKU
    2019 年 29 巻 2 号 p. 164-169
    発行日: 2019/05/25
    公開日: 2019/06/28
    ジャーナル フリー

     Recent years, to overcome the flood of information, recommender systems (RSs) are being used in many scenarios, such as online shopping stores, movie website and so on. However, many recommender algorithms focus on accuracy based on a user profile, which may lead to reducing user's satisfaction. As high-accuracy based RSs suggest similar items that the user may have known before. As a result,the recommendation leads to hurt user’s satisfaction. And there is a concept called serendipity which is a way to address this problem. This paper focuses on improving the serendipity of the RSs. We use two approaches, the variety of resources in Linked Data and author similarity. We extract author information from DBpedia dataset, which is one of the datasets in Linked Data. Then we calculate author similarity based on this information. This paper describes methods of book recommendations from the Book-Crossing dataset, reports recommendation results and discusses our recommender system according to our results.

  • ソロビヨワ イェレナ, 石塚 英弘
    2019 年 29 巻 2 号 p. 170-180
    発行日: 2019/05/25
    公開日: 2019/06/28
    ジャーナル フリー

     アレルギー疾患の患者と家族の向上を支援する目的で、本著者は、アレルギー全般に関する情報と知識を得られるアプリケーションを、セマンティックWeb技術を用いて開発し、2008・2009年に論文として発表した。日本では、2014年にアレルギー疾患対策基本法が成立して公布され、医師だけでなく、一般者もアレルギー疾患に関する知識を知る必要があるとされた。しかし、患者と家族のためのアレルギー関連のRDFベースの情報リソースはほとんど見当たらない。そこで、生物医学研究者と臨床医師を対象として、アレルギー関連の情報を記載している無料で利用可能なオントロジーとデータ・リポジトリの調査を行い、現状を把握した上で、課題を考えた。その結果、本論文では、一般者のヘルスリテラシーの向上を支援する情報提供システムの実装のために、セマンティックWeb技術の適用性、セマンティックWeb技術の中でOWLとSKOSの組み合わせの適用性、一般者向けのグラフィカルユーザインタフェースの必要性などの課題について検討する。

  • 工藤 健太郎, 大川 恭平, 金澤 慧, 村井 源
    2019 年 29 巻 2 号 p. 181-186
    発行日: 2019/05/25
    公開日: 2019/06/28
    ジャーナル フリー

     野球の試合の概要を伝える戦評文章は現在人手によって生成されている.書き手によって試合の焦点が異なり,プレイについての表現も専門的である.これまでも文章を自動生成する取り組みが行われているが,最も試合中で状況が変化した打席を客観的に取り上げるには不十分である.野球のプレイを統計学的に分析する手法のうち,勝利確率の変動を用いて選手の貢献度を測るものがある.本研究では,これを用いて戦評文章の自動生成を行う.戦評文章の分析を行い,文ごとに単語を変数化してテンプレートを作成した.試合の打席ごとのデータとスコアデータを入力とし,変数部分に当てはめるためのプログラムを作成した.生成された勝利概要部分に関する文は人手による戦評文章と同様の内容であった.また打撃部分については客観的な観点から文を生成できた.今後,打撃部分の記述を増やし,投手と敗因の記述を行うプログラムに改良することが必要である.

  • 山島 一浩
    2019 年 29 巻 2 号 p. 187-190
    発行日: 2019/05/25
    公開日: 2019/06/28
    ジャーナル フリー

     近年、スマートフォンの普及に伴い、人がその場の位置情報を活用した新たなデータセットが誕生している.ARを用いることで、位置情報を活用した新たなデータセットが誕生し、自由な視点でデータを閲覧する必要性が高まってきている.そこで著者は、A-Frame用いてWebでARを使った案内情報を、日本語、英語、中国語で表示する.紹介するのは、つくば市にある奈良・平安時代におかれた郡役所の跡「平沢官衙遺跡」である.

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