2015 年 64 巻 11 号 p. 821-833
血中薬物の動態分析に適用できる高感度な分離定量法として,アンペロメトリック様式を活用した電気化学検出高速液体クロマトグラフィー(HPLC-ECD)を開発した.炭素電極を用いた電気化学検出キャピラリー液体クロマトグラフィー(CLC-ECD)によりamolレベルのフラボノイド類を,ホウ素ドープダイヤモンド(BDD)電極を用いたCLC-ECDによりfmolレベルのポリメトキシフラボン類を定量できた.酸に特異的な検出にキノンを利用してバルプロ酸及び遊離脂肪酸(FFA)のHPLC-ECDを,また塩基に特異的な検出にトロロックスを利用してテオフィリンのHPLC-ECDをそれぞれ開発した.各HPLC-ECDは,感度と特異性に優れる上に,微少量(10 μL程度)の血