日本畜産学会報
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一般論文
RAPD-PCRを用いた林内放牧牛由来大腸菌汚染の新しい評価法の検討
三澤 尚明小山田 正幸守屋 和幸杉本 安寛
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2003 年 74 巻 4 号 p. 531-536

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抄録

林内放牧牛の糞便から大腸菌を分離し,その遺伝子マーカーを指標として環境汚染の影響を評価する方法について検討した.放牧地に近接する渓流水から大腸菌を分離し,牛糞由来大腸菌との関連性をrandomly amplified polymorphic DNA based polymerase chain reaction(RAPD-PCR)により増幅された遺伝子断片のサイズに基づくクラスター分析によって解析した.その結果,牛糞便ならびに渓流水から大腸菌が分離されたが,渓流水由来大腸菌の中に糞便由来株と一致する遺伝子型を示す菌株は検出されなかった.今回調査に応用した遺伝子型別法は,放牧牛の糞便由来細菌の遺伝子マーカーを指標とした環境汚染の有用な評価法としての可能性が示唆された.

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© 2003 公益社団法人 日本畜産学会
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