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特集 “アンチエイジングとDDS” 編集 : 武永美津子
加齢黄斑変性とアンチエイジング
齋藤 昌晃飯田 知弘
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2009 年 24 巻 2 号 p. 103-108

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抄録

加齢黄斑変性(AMD)は欧米での中途失明の主要原因であり,わが国でも近年急増しており,現在,眼科領域での最重要疾患の一つである.AMD患者の急増ははっきりとした原因はわかっていないが,高齢化や食生活の欧米化が推測されている.滲出型AMDの発生には血管内皮増殖因子(VEGF)が深く関与している.また喫煙は,発症のリスクファクターであることが指摘されている.日本人のAMDではポリープ状脈絡膜血管症が多い特徴がある.治療は光線力学的療法,抗VEGF療法が主体である.滲出型AMDの病型で治療効果が異なることから,正確な診断が重要である.抗酸化剤のサプリメントはAMDの予防に有効であることが示されている.ルテイン,ゼアキサンチンを含んだサプリメントは,現在アメリカで臨床試験中である.

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© 2009 日本DDS学会
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