日本地球化学会年会要旨集
2014年度日本地球化学会第61回年会講演要旨集
セッションID: 1B13
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G09 生物と有機物の地球化学
南東フランスおよび北海道の白亜系Cenomanian/Turonian境界層準の低熟成堆積岩に見られるトコフェロール組成の多様性
*安藤 卓人沢田 健高嶋 礼詩西 弘嗣
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抄録

北海道苫前地域の蝦夷層群堆積岩は低熟成で有機物の保存状態が良いが,このような低熟成な堆積岩と南東フランスVocontian堆積盆CTB層準の堆積岩から,藻類や陸上植物に由来する易分解性のトコフェロール(ビタミンE)を検出したので報告する。比較的低熟成なThomel層準の黒色頁岩試料,朱鞠内沢・大曲沢川の苫前地域試料の極性画分において,トコフェロール類が検出され,高熟成な大夕張地域白金沢試料からは全く検出されなかった。Thomel層準と大曲沢川ほとんどの試料でδ体が50%以上占め,朱鞠内沢試料ではα体が6~39%と比較的多く検出された。より低熟成な朱鞠内沢試料中においては,α体の分解が進んでおらず,組成の違いが生じた可能性がある。一方,各層準内での組成の変動については,堆積時のトコフェロール組成の違いを反映していると考えられる。

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© 2014 日本地球化学会
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