日本地球化学会年会要旨集
2014年度日本地球化学会第61回年会講演要旨集
セッションID: 1D01
会議情報

G06 炭化水素資源の地球化学・深部炭素循環
金属腐食反応を利用したメタン生成菌によるCO2資源化促進
*大友 陽子井尻 暁稲垣 史生
著者情報
キーワード: メタン生成菌, 金属腐食, CCS
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

地球温暖化の主要因である大気への人為的CO2排出量削減技術の一つとして、メタン生成菌が行うCO2のメタン変換を促進し、CO2を再資源化しようとの試みが為されている。本研究では、鉄腐食に伴う水素生成でメタン生成菌がどの程度活性化するかを実験的に検証した。実験では、嫌気環境下でシリカビーズと鉄粉末(4-5g)を熱収縮チューブに詰めた反応カラムにメタン生成菌を植菌し、リアクターに設置した後CO2と嫌気培地の混合流体を通過させた。カラムを通過した溶液は保圧状態で回収した後、溶存ガスの定量分析を行った。実験の結果、鉄添加カラムを通過した溶液に水素濃度及びメタン濃度の増加がみられ、メタン生成活性は0.2-3.7µmol/mL/dayであった。本研究成果は、CCS現場環境や類似の陸上CO2変換施設において、CO2還元型のメタン生成活性を促進させる手法の一つと考えられる。

著者関連情報
© 2014 日本地球化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top