2006 年 46 巻 3 号 p. 241-244
肺癌特異的に検出される変異型EGFRはgain of functionであり,下流シグナルの活性化により,発癌に寄与すると推察される.EGFRに対する高い親和性がTKIに対する高い感受性をもたらすと推測されているが,詳細は不明である.EGFR変異の頻度は,アッセイ系,サンプルに大きく依存するが,EGFR遺伝子変異と,EGFR-TKIの効果,とくに生存率との関連性は明らかでない.正常型EGFRを発現する肺癌症例におけるEGFR-TKIの効果を明らかにすることも今後重要である.