首都圏で観測された相模トラフ沿いのフィリピン海プレートのスラブ内地震(Mw4.0~5.2) の強震記録を用いて、直達S波のみならず表面波と散乱波を経験的に考慮した統計的グリーン関数を作成した。後続部のフーリエ振幅は、S波部のフーリエ振幅に対する比の回帰式で表現されている。経時特性はS波部ではS波の散乱理論、後続部では実体波とRayleigh波を考慮した散乱理論を考慮してモデル化されている。作成した統計的グリーン関数は、直達S 波のみを考慮した従来の統計的グリーン関数より、観測波をよく再現することができた。