2016 年 16 巻 1 号 p. 1_238-1_247
本研究は、モード特性の変化に基づいた合成桁橋の損傷同定手法を開発するための基礎的な研究である。一般的に、構造物は損傷することによりモード特性に変化が現れる。モデル橋梁を設定し、60ケースの損傷シナリオに対するモード解析結果から、1次モードにおける固有振動数および複数の注目ラインの鉛直成分の変化は、橋梁主部材の損傷位置ならびに損傷度と良好な対応関係があることが明らかになった。これらの関係を用いて、損傷前後の1次モード形の変化より橋梁の損傷位置と損傷程度を推定するための手法を提案した。