2013 年 42 巻 1 号 p. 1-10
経時測定データにおいて時間とともに変化する回帰係数は変化係数と呼ばれる.Satoh and Yanagihara (2010)は変化係数に線形性を仮定することで,関数としての同時信頼区間を提案した.基底関数として直線が適用された線形な変化係数は解釈が容易であるが,測定時点数が多くなると非線形曲線の近似として充分でないことがある.本稿では,直線を1次スプライン関数で補ったセミパラメトリックな変化係数を考え,Brumback et al. (1999)の提案した混合効果モデルを用いた推定方法を適用する.