視覚障害リハビリテーション研究発表大会プログラム・抄録集
第19回視覚障害リハビリテーション研究発表大会in東海
セッションID: P5
会議情報

ポスター発表
視覚リハビリテーション関連評価表の比較検討
共通点と相違点
*西脇 友紀西田 朋美久保 明夫仲泊 聡
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

【目的】  ロービジョンケアや視覚リハビリテーションの開始時には、対象者が感じている生活上の不自由さを、本人及び担当者が認識する必要がある。その方法の一つに事前に作成した質問表を用いて行う面談がある。今回我々は各種の視覚障害関連質問表を比較し、共通点と相違点について検討したので報告する。 【対象と方法】  1990〜2010年の間に発行された本邦の文献において、質問表の内容が確認可能な13種の視覚障害関連質問表を対象に、1)名称、2)項目数、3)項目内容、4)回答選択肢等の内容、5)回答方法について、共通点と相違点を比較した。 【結果】 1) 「日常生活評価表」、「Low-Vision初期評価表」、「視覚障害者用のADL評価法」など「評価」等の用語は一部共通していたが、「強度近視患者の生活の質(QOL)評価票」等対象者の特徴を示す用語が冠されているものがあった。2) 平均30(14〜52)項目であった。3) 具体的な日常生活場面で、遠見視、近見視、歩行、日常生活動作などについて包括的に多項目の質問を設定している点で共通していた。質問項目には「見えるか否か」いわゆるimpairmentを問うものと、眼を使ってある作業ができるかどうか、いわゆるdisabilityを問うものがあった。4)必要度(重要度)、困難度・満足度・頻度についてClosed(選択式)で回答を求める形式は共通し、4つの質問表でOpen(自由式)の質問が設けられていた。5)対象者の主観的評価によって回答されており、対象者が小児の問診票のみ家族および関係者の主観的評価が含まれていた。 【考察】 共通した課題に関する質問であっても、内容や回答方法等によって引き出される情報は異なるため、求める情報に即した質問を設定する必要があると思われた。

著者関連情報
© 2010 視覚障害リハビリテーション協会
前の記事 次の記事
feedback
Top