情報システム学会誌
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パス歩行行列の仮想定のノード及びパスへの拡張
中西 昌武
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2015 年 11 巻 1 号 p. 48-56

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抄録

パス歩行行列は,帳票・伝票・画面フォームなどのフォーム生成の標的となるデータソースにおけるデータノード間の1対多の結合を,グラフ理論の隣接行列で表したものである.この行列を使ってDBアクセスの歩行経路の証跡を消しこむと,生成可能なフォームパターン群が洗い出せ,種々のフォームのイメージ提示による要求分析が支援できるようになる.要求分析者がデータソースを構成するとき,しばしば実データを持つ実相ノード以外に仮想定のノードやパスを積極的に用いて議論するが,これらを同時に扱いつつ適切なフォーム生成が行えるためのパス歩行の理論は未整備である.本稿では,スキン識別とサブビュー概念の新たな導入により,これらを適切に扱うパス歩行の方法を提案すると共に,それを前提としたフォーム生成の表示類型を示し、要求分析の環境作りに理論面から貢献する.

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© 2015 一般社団法人 情報システム学会
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