近年,電子カルテが普及し,診療結果を電子的に記録することが一般的になってきた.電子データの共有・二次利用のためには,記録項目・用語の標準化が必要である.我々は腹部超音波検査に関する所見項目・用語について国内の種々の教科書から取材した結果と,診療施設で入力されたデータの検討を元に,コンピュータ用にオントロジーの性質を持った用語集案を作成した.この用語集は階層構造で用語同士の関係を表しており,多くの同義語を用語集の中で利用出来るように設計した.用語集の編集には専用のツールを作成し,このツールからはClaMLと呼ばれるXMLを用いた用語集の国際的表現方法で用語集を出力出来る.この機能により,用語集を多くのシステムで半自動的に取り込むことを目指している.