2017 年 1 巻 論文ID: 2017-008
薬学6年制教育が開始され,薬剤師としての臨床における実践的な態度・能力を修得することを目的とし病院及び薬局における長期実務実習が必修化された.この長期実務実習は学生が主体的に行動することが求められること,さらに臨床現場という異なった学習環境で長期間学習することから肉体的あるいは精神的ストレスを経験することになる.そこで,長期実務実習を行った学生を対象にしてストレスについてのアンケート調査を行い,検討した.その結果,服薬指導等のコミュニケーション系の実習項目にストレスを感じる学生が多く,男女間では,女子学生の方がストレスを受けやすい傾向が示され,さらに,病院と薬局実習においても,ストレスを感じる時期に違いがあること等が示された.これらの結果を踏まえて,可能な限り実習環境の均一化および実習前のストレス対策等を講じるなど,今後の実習に役立てていく予定である.