日本臨床麻酔学会誌
Online ISSN : 1349-9149
Print ISSN : 0285-4945
ISSN-L : 0285-4945
原著論文
80歳以上高齢者の緊急および予定開腹手術の比較
山崎 豊齋藤 厚高橋 巨
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 25 巻 4 号 p. 338-342

詳細
抄録

  80歳以上の開腹手術症例を予定群 (35例) と緊急群 (18例) に分けて, 術前, 術中, 術後合併症について後ろ向きに調べ, 比較検討した. 術前, 緊急群2例でショックのためノルエピネフリンを投与し, ほかの2例では播種性血管内凝固を合併していた. 術中P/F比が200mmHg未満であった緊急群7例中5例では, 術後もその状態が回復せず, 予後が悪かった. 高齢者の術後の合併症を減らすためには, 術前, 術中, 術後の全身状態の厳密な管理が重要である.

著者関連情報
© 2005 日本臨床麻酔学会
前の記事 次の記事
feedback
Top