2011 年 31 巻 2 号 p. 210-220
自動麻酔記録装置の用語は,現在ではAIMS(麻酔情報システム)に収束している.AIMSについて,各種文献,著者らの経験,メーカーアンケートをもとに述べた.大学病院での普及率は急拡大し70%程度(米国10%程度)が見込まれる.用途としては麻酔,看護,人工心肺,請求,手術管理などで,手術部門システムとしても機能する例が多く,(OR+A)IMS=ORAIMSが実情である.新機能としては術中薬物動態シミュレーション機能が注目されている.浜松医科大学が舞台となったJSA麻酔台帳ベースの高機能拡張版JSA/AE開発では,AIMSの発展史上,よい試金石となる,先端型のORAIMSが実現した.