日本油化学会誌
Online ISSN : 1884-1996
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長鎖脂肪酸のエステル化における圧力効果
田口 洋一バレタ アンヘロ S.大石 晃広
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1997 年 46 巻 3 号 p. 293-299

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抄録

ラウリン酸, ステアリン酸, オレイン酸, エライジン酸, リノール酸の大過剰のアルコールを用いるエステル化は高圧で促進された。ラウリン酸のメチル, エチル, i-プロピル, n-ブチル, i-ブチル, 及びs-ブチルアルコールを用いてのエステル化における活性化体積は-13~-21cm3/molであった。不飽和脂肪酸のオレイン酸, エライジン酸, リノレン酸とメチルアルコールとのエステル化は加圧するとより強く促進され, その活性化体積は-27~-33cm3/molと計算された。長鎖脂肪酸のメチルアルコールによるエステル化の溶媒としてジクロロメタンを用いると, 反応は圧力により非常に大きく加速され, その0.4MPaから200MPaの範囲における活性化体積は-80cm3/molに達した。ジクロロメタン中の反応における圧力効果はリノール酸以外では非常によく似ていた。

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