土木学会論文集
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河川水辺の国勢調査結果を用いた全国河川の魚種数の特性とその評価手法
佐合 純造永井 明博
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2003 年 2003 巻 727 号 p. 49-62

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抄録

本研究は既往の「河川水辺の国勢調査」の結果を用いて, 各河川で生息の確認された魚種数と流域・河川の諸指標, 魚類以外の生物種数との相関関係を明らかにして河川環境の定量評価の可能性を検討したものであり, 要旨は次の通りである. (1) 全国109の1級河川の魚種数の分布特性を求めた結果, 魚種数の平均は37.8種, 魚種数の最大は淀川で61種, 最少は本明川で16種であった. (2) 魚種数と流域・河川及び水環境指標との相関を求めて, 流域面積, 河口の緯度, 河道密度, 河畔市街地率, 魚類以外の生物種数等と有意な相関が示された. (3) 各河川の生息魚種数を上記指標等から推算できる重回帰式を提示し, その適応性を実証した.

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