2012 年 68 巻 4 号 p. I_556-I_564
I型断面フレキシブルRC橋脚は,橋軸方向にフレキシブルな橋脚であるが,橋軸直角方向には耐震壁により地震時のエネルギーを吸収することができる.本研究は,I型断面フレキシブルRC橋脚の縮尺模型による水平加力実験結果から,同橋脚の破壊性状,復元力特性および吸収エネルギー能力を明らかにすることを目的としている.骨格曲線は中央壁と両側柱を1本の曲げせん断変形部材と仮定して,曲げとせん断の骨格曲線を合成した4折線型を提案した.実験値と理論値の比較から,耐荷力は安全側に評価できるものの,変位評価に関しては,更なる改良が必要であることが分かった.