主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
福岡県築上町では町内で回収したし尿を液肥化し,資源として循環的に活用している.本プロセスではし尿はエアレーター通気による好気条件下で,自家発酵熱および機械熱により高温状態で3週間程度の回分発酵により液肥へと変換される.本研究では、理化学特性と細菌群集構造の変化に注目し、この発熱型プロセスにおける複合微生物系によるバイオマス変換過程を解明することを目的とした。2年間にわたる実機の解析から,屎尿の自家発酵熱型の高温好気液肥化過程はその理化学的性状及び細菌群集構造変化は相互に関連しており,主に3段階のフェーズに分けられた.また,再現性のある発酵過程をとり,病原微生物フリーの特徴的な細菌から構成される液肥に変換されることが明らかになった。