2014 年 28 巻 1 号 p. 71-74
小児の喘息管理において吸入ステロイド(ICS)は主要な長期管理薬である.近年,連日吸入に対して,間欠吸入に注目と期待が高まっている.いくつかの重要なエビデンスがある.MIST trialにおいては,乳幼児喘息,軽症持続型相当(ステップ2)の長期管理治療としてブデソニド連日吸入は間欠吸入に対し優越性を示せなかった.TREXA studyにおいては,学童齢の軽症持続型喘息児におけるベクロメタゾン間欠吸入の有効性が示唆されている.さらに連日吸入群において有意な成長抑制が認められたことも示された.気道炎症が沈静化した後の症状コントロール,あるいは薬剤中止に向けた中間的ステップとして,ステロイド間欠吸入は有用な選択肢となりうる.