コンピュータ ソフトウェア
Print ISSN : 0289-6540
PrologからJavaへのトランスレータ処理系とその応用
番原 睦則田村 直之井上 克已
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 24 巻 3 号 p. 3_75-3_86

詳細
抄録

本論文では,PrologからJavaへのトランスレータ処理系Prolog Cafeについて述べる.本システムでは,Prologプログラムは,WAMを介して,Javaプログラムに変換され,既存のJava処理系を用いてコンパイル・実行される.つまりProlog Cafeでは,項,述語などPrologの構成要素のすべてがJavaに変換される.このため,Prolog CafeはJavaとの連携,拡張性に優れたProlog処理系となっている.Prolog Cafeはマルチスレッドによる並列実行をサポートしており,スレッド間の通信は共有Javaオブジェクトにより実現される.また任意のJavaオブジェクトをPrologの項として取り扱う機能を有しており,Prologからメソッド呼び出し,フィールドへのアクセスも行える.最後にProlog Cafeの応用として,複数SATソルバの並列実行システムMultisatについて述べる.

著者関連情報
© 日本ソフトウェア科学会 2007
前の記事 次の記事
feedback
Top