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Print ISSN : 0289-6540
ソースコードレベルにおけるプログラムのカムフラージュ
神崎 雄一郎門田 暁人中村 匡秀松本 健一
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2011 年 28 巻 1 号 p. 1_300-1_305

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抄録

本論文では,ソースコードレベルで偽装内容を指定できるプログラムのカムフラージュ法を提案する.提案方法の使用者は,保護対象のプログラムの秘密情報が変更・削除されている「見せかけのソースコード」を作成するだけで,攻撃者が秘密情報を得るためのコストを増大させることができる.保護されたプログラムを静的解析したときに攻撃者が得られるコードには,見せかけのソースコードの内容と自己書換えを行うコードしか含まれていないが,実際には元来のソースコードの内容が実行される.プログラムに含まれる特定の命令やデータを静的解析から容易かつ確実に隠ぺいしたい場合や,プログラムの一部が抽出・再利用されることを防ぎたい場合において特に有効である.

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© 日本ソフトウェア科学会 2011
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