2012 年 29 巻 2 号 p. 2_168-2_173
プログラム変更の検出のためには,そのプログラムの2つの版に対する行単位の差分を使用することが多い.しかしながら,単一の更新において複数の変更が存在している場合,それらを適切に解きほぐす必要があり,変更の理解者にとって手間がかかる.本手法では,検出対象のプログラムに対するすべての編集操作を記録した編集履歴を用いることで,ソースコードのスナップショットを復元し,2つの連続するスナップショット間でそれぞれの構文解析の結果を比較する.これにより,従来より細かい時間間隔でのプログラム変更を検出することができる.さらに,実際のプログラム作成に対して本手法を適用した実験結果を示す.