化学と生物
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解説
生体分子イメージングでみる肥満脂肪組織炎症と血栓形成過程
西村 智長崎 実佳
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2011 年 49 巻 6 号 p. 385-391

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抄録

各種生活習慣病の背景には,慢性炎症を基盤とした異常な細胞間作用が生体内で生じていることが最近明らかになってきた.一光子・二光子レーザー顕微鏡を用いた「生体分子イメージング手法」を肥満脂肪組織に適用して,肥満脂肪組織では脂肪細胞分化と血管新生が空間的に共存して生じ,また脂肪組織微小循環では炎症性の細胞動態が生じていることが示された.肥満脂肪組織にはCD8陽性T細胞が存在し肥満・糖尿病病態に寄与していた.さらに,この手法を用いて明らかになった生体内の血栓形成過程の詳細や,iPS由来の人工血小板の機能解析の試みなども紹介する.

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© 2011 by Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
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