2009 年 50 巻 10 号 p. 565-570
ペグインターフェロン(Peg-IFN)は,通常のインターフェロン(IFN)に比してインフルエンザ様症状や食思不振などの自覚症状が軽く,高齢者にも使用可能である.一方で,皮疹の頻度は高いと報告されている.本稿では,C型慢性肝炎に対しPeg-IFNα-2aを単独投与,全身性紅斑を生じたが,6-7週間の休薬にて同一IFNの再投与が可能であった2症例を報告する.1例は75歳男性,抗結核剤による薬剤性肝障害の既往あり,3カ所の肝細胞癌根治治療後である.他1例は70歳女性.いずれも高齢者で,45および90 μgの少量投与にてPeg-IFNα-2aは著効した.