超高齢社会を迎え, 在宅ケアにおける医療・介護の連携は緊急の課題であり, その実践には卒前多職種連携教育 (Inter-professional Education : IPE) が重要である. 名古屋大学では, 在宅医療実習において, 慢性疾患がありADL (日常生活活動) に課題のある患者2名に対し, 医学科6年生1名と大学院理学療法学分野2年生1名による2日間のIPEを実施した. その結果, 自力歩行が回復し, ADLが向上した例と, 変化の少なかった例を経験した. 他職種の役割や視点の違いの理解のみならず, 在宅ケアにおける患者中心のやりがいと難しさも同時に学ぶよい機会となったので報告する.