理化学研究所 戎崎計算宇宙物理研究室
2013 年 15 巻 3 号 p. 168-171
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海水(NaCl水溶液)を室温下で圧縮すると塩を含んだ氷高圧相に転移する.この塩入り氷は氷天体深部に存在する氷のモデル物質と考えることができる.最近の高圧X線回折実験によって,塩入り氷VII相は純粋な氷VII相に比べて体積が収縮することが発見された.このことは,氷天体の内部構造を決定する物質の状態方程式が変更される可能性を示唆する.そこで本稿では密度汎関数電子状態計算に基づいて氷VII相に塩が取りこまれる機構と塩入り氷VII相の構造について詳しく考察する.
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