北海道大学大学院医学研究科呼吸器内科学分野
2008 年 97 巻 6 号 p. 1170-1176
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慢性閉塞性肺疾患(COPD)を慢性気管支炎あるいは肺気腫と呼ぶことがある.しかし,COPDを特徴づける気流閉塞は,末梢気道病変(慢性閉塞性細気管支炎)と肺気腫がさまざまな割合で混合して起こる.よって,慢性気管支炎,肺気腫いずれの病名も正しく病態を反映しているとは言えない.COPDにおける末梢気道病変の重要性を理解したうえで,本疾患がunder-diagnosis,under-treatmentの代表的な疾患であることに留意すべきである.本邦では慢性気管支炎症状の乏しいCOPD患者も多い.
日本内科学会会誌
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