1988 年 77 巻 9 号 p. 1440-1445
Angioimmunoblastic lymphadenopathy with dysproteinemia (AILD)にネフローゼ症候群を合併し,腎生検所見上微小変化群を示した20才男性例に, double filtration plasma pheresis (DFPP)を3回施行し,高ガンマグロブリン血症の改善とともに尿蛋白が陰性化しネフローゼ症候群の寛解を認めた症例を報告した. AILDにネフローゼ症候群を合併することはきわめてまれであるが,本例はネフローゼ症候群の発生機序を解明するうえで貴重な症例と考えられた.