日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
中心壊死をともない巨大腫瘤で発見された胆嚢原発乳頭腺癌の1例
大沼 勝三浦 雅人藤坂 泰之洞口 愛阿曽沼 祥梅村 賢飯岡 佳彦大藤 高志高橋 道長内藤 広郎
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2013 年 110 巻 1 号 p. 95-103

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抄録

症例は71歳女性.右季肋部腫瘤を主訴に当院受診.肝門部から骨盤部に達する巨大腫瘤を認め,胆嚢癌の診断で開腹下全層胆嚢摘出術を施行.摘出した腫瘍は18cmで内腔には壊死組織が充満し,組織型は乳頭腺癌であった.膨張性に発育し中心壊死をともなう巨大胆嚢癌の報告例は,ほとんどが未分化癌であり,本症例のように乳頭腺癌が未分化癌と類似した臨床像を呈することは極めてまれであると考えられたので文献的考察を加え報告する.

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© 2013 (一財) 日本消化器病学会
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