日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
症例報告
杉玉が発症に関与したと思われた好酸球性食道炎の1例
福岡 惠子和泉 才伸夜久 大晃岡田 浩和壺阪 真子岡田 佑紀池村 隆弘川瀬 芳人
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2015 年 112 巻 6 号 p. 1016-1022

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抄録

症例は65歳女性.咽頭違和感,つかえ感,嚥下痛を主訴に来院.上部内視鏡検査で食道に多発するアフタを認め,生検結果より好酸球性食道炎と診断した.フルチカゾン嚥下療法を行う予定であったが,蕁麻疹の出現により他院にてステロイドの全身投与が行われ,症状,内視鏡像ともに改善した.詳細な病歴聴取にて,杉玉作成後に著明な顔面浮腫をきたしており,スギ花粉が好酸球性食道炎発症の原因となった可能性があると考えられた.

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© 2015 (一財) 日本消化器病学会
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