海岸工学論文集
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大陸棚上における津波のソリトン分裂波に関する砕波モデル
松山 昌史池野 正明榊山 勉武田 智吉
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2006 年 53 巻 p. 226-230

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抄録

津波のソリトン分裂現象と分裂波の砕波限界を正確に評価するために, 非線形分散波理論に基づく数値計算モデルの砕波モデルの改良を行った. 従来のモデルを実験結果に適用したところ, ソリトン分裂波の砕波波高を過小評価する場合があること, 分裂波と同程度の振幅の引波が先行する場合に, 砕波が遅れて発生すること, この2点が明らかになった. そこで, ソリトン分裂波の発達の指標として水位波形の曲率に着目したパラメターを提案するとともに, 実験結果に基づき砕波限界の水表面流速波速比を大きく設定した. この結果, ソリトン分裂波の砕波波高及び砕波水深の再現性が向上した.

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