生物物理化学
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キャピラリー電気泳動法による血中アラントインの測定法の基礎的検討
上田 昌伺真柴 新一内田 壱夫
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1999 年 43 巻 1 号 p. 9-12

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抄録

キャピラリー電気泳動法により血中アラントイン濃度を測定した. キャピラリー電気泳動はフューズドシリカ (75μm×50cm) をキャピラリー管に用い, 泳動溶液には50mM Na2B4O7-HCl緩衝液pH9.0を用いて, 25kVで泳動し, 検出は214nmで行った. アラントイン濃度2~400μMでのピーク面積との相関係数は0.999であった. また, CVは10%以下であり, 添加回収率は92~113%であった. 安定性の検討では, 光照射によるアラントイン濃度の増加が認められた. 健常者においてはアラントインは1例を除いて検出されなかったが, リウマチ患者においては健常者と比較して有意に高値を示した. キャピラリー電気泳動法は血中アラントインの測定法として有用と考えられる.

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© 日本電気泳動学会
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