日本水産学会誌
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アイゴによるアラメおよび数種のホンダワラ類の被食過程と群落構造の関係
野田 幹雄大原 啓史村瀬 昇池田 至山元 憲一
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2014 年 80 巻 2 号 p. 201-213

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抄録

アラメとヤナギモクの混生域を伴うガラモ場とアラメ優占群落でのアイゴによるアラメとホンダワラ類の被食過程を明らかにするために,主に標識藻体を対象に周年調査した。ガラモ場のアラメの被食は軽微であったが,ヤナギモクは 12 月に主枝・葉が消失した。一方,優占群落のアラメは 7 月から被食を受け 11 月には側葉の消失した藻体が出現した。ジョロモクは 8 月から被食を受け 11 月に主枝の大半が消失した。対照的にヨレモクの被食は軽微で 11 月には藻体が著しく生長した。海藻種と群落構造により藻体の被食過程に大きな差異があった。

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© 2014 公益社団法人 日本水産学会
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