1992 年 29 巻 1 号 p. 28-31
HALDANE 型の呼吸試験装置を用いて生後35日齢以降の体重13~23kgの中ヨークシャー種雄6頭を用いて, 25℃の環境温度の下で絶食時の熱発気量を求めた。その結果, メタボリック・ボディサイズ (x: kg0.75) と熱発生量 (Y: kcal/kg0.75・day) との間に, r=-0.83と高いマイナスの相関係数が得られ, Y=-2.14x+140.97の一次の回帰式が得られた。従来得られている成績, すなわち体重25kg以上の豚の絶食時の熱発生量は体重の増加に伴い減少するが, その量はわずかでほとんど無視できる。しかし, 今回得られた体重25kg以下の絶食時の熱発生量の減少割合は, 体重25kg以上に比べて大きく, この時期の子豚のエネルギー代謝を検討する際に両者の関係は無視できないものと考えられた。