美術教育学:美術科教育学会誌
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襖絵のある空間・場の解釈を軸とする鑑賞教材化 : 応挙の金刀比羅宮表書院襖絵を対象として
有田 洋子
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2012 年 33 巻 p. 51-66

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抄録

本稿は応挙の金刀比羅宮表書院襖絵を対象とした襖絵のある空間・場の解釈を軸とした鑑賞教材化研究である。日本美術の独自性を「非完結性」とし,その一類型に,空間・場の構成を挙げた。同宮表書院には襖絵から屋外までを包括する大きな空間が構成されている。その間の配置の論理を基に,空間・場の概念を理解させる鑑賞授業方法論を示し,それを基に高等学校で授業実践し,教育的可能性を実証した。高校生は間の配置の論理を理解して興味ももち,さらに他の襖絵や日本美術鑑賞の希望も生じた。高校生は様々な要素を基に間の配置の論理を考え,多様に解釈した。鑑賞者の発達段階に応じた解釈段階と,話し合いが進むのに適切な情報量があることを指摘した。

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© 2012 美術科教育学会
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