美術教育学:美術科教育学会誌
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中学校美術教育における社会改造主義の論理と実践 : 地域の共同性とカリキュラムの統合原理
藤原 智也
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2015 年 36 巻 p. 377-390

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抄録

本論文では,まず学校と地域連携の実践の前提となる議論に考察を加えた。具体的には,近代における分化原理について考察した後,学校と地域共同体との関わりから教育を構成する社会改造主義の立場について,J.デューイに依拠してカリキュラムの統合原理と地域の共同性の側面から明らかにした。次に,社会改造主義について,ギデンズの「第三の道」理論と照合しつつ,成熟期近代としての今日におけるアクチュアリティを検討した。これらを踏まえて,学校美術教育における教科性をもとにした実践の有効性を論じ,筆者による中学校での授業事例の検討を通してその実践上の可能性を示した。

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