經營學論集
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第83集 新しい資本主義と企業経営
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自由論題
(36)実効的な日本型コーポレートガバナンスの模索
──オリンパス事件を契機として──
*安達 巧
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p. F36-1-F36-3

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抄録

コーポレートガバナンスについては、議論のみならず制度面での強化もこれまで幾度も重ねられて来たが、わが国の資本市場の信頼性までも疑わせることとなったオリンパス社の不祥事は防げなかった。日本の会社の99%超は一般投資家が存在せず所有と経営が一致している現実があり、また、「空気の支配」からの脱却が難しい日本的風土も存在している。そうした背景を考慮すると、会社法等のハードロー(強制法規)によるガバナンス強化では実効性に乏しいと思われる。機能しないガバナンスでは無意味であることから、わが国の「現場」で有効に機能するコーポレートガバナンスのあり方について真摯に模索することが求められている。

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© 2013 日本経営学会
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